インフルエンザに注意を要する時季が近づいてきました。今年は早くも大分県、大阪府、栃木県、茨城県、神奈川県、愛知県、東京都、岐阜県、和歌山県、山形県、福岡県、京都府、長崎県、沖縄県などでインフルエンザとみられる症状による学級閉鎖、学年閉鎖等が発生しています。現段階では、今シーズンの流行が例年よりも早くなると断言はできませんが、今のうちに心がまえをしておきましょう。

 インフルエンザを予防する最も有効な方法は、ワクチン接種です。インフルエンザワクチンは、病原性をなくしたウイルスを注射して免疫をつくるもので、必ずしも感染を100%予防できるものではありませんが、ワクチンを接種しておくと、仮に感染・発症しても重症化を抑える効果が期待できます。

 ワクチンの予防効果は、接種して約2週間後から現れ始め、5カ月間くらい持続します。インフルエンザの流行は例年12月~3月が中心なので、遅くとも12月中旬までに接種するのが望ましいのですが、昨シーズンはワクチンが不足して接種できないケースが相次ぎました。これは、ワクチンに使うウイルス株の一部が想定よりも増殖せず、株を選び直した結果、例年よりも製造開始が約1ヵ月遅れたことによるものです。国ではこの反省を踏まえ、今年からワクチン株を選ぶしくみを改めましたが、ワクチンが十分供給できるとは限りません。できるだけ早いうちに接種を済ませておくと安心です。

 流行するインフルエンザのウイルス株は毎年変わります。昨シーズン接種した人も、忘れずに接種しましょう。今シーズンのワクチン株は下記のとおりで、A型2種、B型2種の4種混合ワクチンとなっています。

●A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
●A/Singapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)(H3N2)
●B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
●B/Maryland(メリーランド)/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統)

 高齢者や乳幼児、妊婦、持病のある人などは重症化しやすいので、とくに接種がすすめられます。また、受験生とその家族、学校や幼稚園・保育所・介護施設など集団で生活している人なども、ぜひ接種してください。

 なお、ワクチンを接種すればまったく感染しないわけではありません。手洗いやうがい、マスクの正しい着用など、基本的な予防習慣も怠らないようにしましょう。